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線維筋痛症を治すために

線維筋痛症とは、全身のいろいろな場所で慢性的な痛みが生じる病気です。その痛みは関節・筋肉・腱などで起こりやすく、強い痛みが慢性的に続くことがあります。つらい状態が続くため、不眠・うつなど他の病気に発展してしまうこともよくあると言われています。

線維筋痛症を発症してしまうはっきりとした原因は不明ですが、脳の情報処理過程に問題があるのではないかと考えられています。

線維筋痛症は、中高年以降の女性に多い傾向があります。しかし、線維筋痛症は検査などで異常が見つかりにくく、診断が難しい病気です。そのため、更年期障害などの他の病気と診断されているケースも多くあると予想されます。

線維筋痛症を治すためには、線維筋痛症の症状・原因・治療について知ることが大切です。このページでは、線維筋痛症を治したい方のために、線維筋痛症の症状・原因・治療について詳しく説明しております。

1.線維筋痛症とは? 

線維筋痛症とは、慢性の痛みやこわばりを感じる病気です。この症状は全身のいろいろな場所で起こる可能性があります。

線維筋痛症では、痛い場所を調べても異常を見つけることは難しく、血液検査や画像検査をしてもおかしなところは見つかりません。しかし、「痛い」という症状ははっきりと存在しているため、この痛みの範囲や強さを調べることで線維筋痛症を診断していきます。

線維筋痛症の診断には、下記の2つのポイントが参考にされます。

  • 広範囲に感じる痛みが3ヶ月以上続いている
  • 定められている18カ所の内、11カ所以上で痛い場所がある

線維筋痛症では、御本人の「痛い」という訴え以外に病気を示す証拠が見つかりません。そのため、周囲の理解を得にくいことも多く、その点に悩まれている方も多くいらっしゃいます。

2.線維筋痛症の症状

線維筋痛症の症状は、慢性的な激しい痛みです。線維筋痛症では、痛み以外にも耳鳴り・腹痛・頭痛・ドライアイ・倦怠感など多くの随伴症状が報告されています。

このことから線維筋痛症は死に至る病気ではないものの、痛みをはじめ多種多様の症状にお困りの方が多くいらっしゃる病気といえます。

線維筋痛症の特徴

  • 朝に悪化しやすい
  • 痛み方が一定ではない
  • こわばりを伴うことも多い
  • 痛む部位が移動することがある
  • 疲労、ストレス、天候などより症状が左右される
  • 髪が触れるような軽い刺激であっても強い痛みが生じる

線維筋痛症は、他の病気の影響を受けて発症することもあれば、症状のつらさから新たな病気を招いてしまうこともあります。

(1)線維筋痛症を引き起こす可能性がある病気

  • 関節リウマチ
  • 変形性関節症
  • 強直性脊髄炎
  • シェーグレン症候群
  • 全身性エリテマトーデス

(2)線維筋痛症を発症した結果、招いてしまう恐れがある病気

  • うつ病
  • 不眠症
  • 自律神経失調症

3.線維筋痛症の原因

線維筋痛症の原因は、はっきりとわかっていません。しかし、脳の痛みに関する情報処理過程で機能障害が起きているのではないかという説が有力です。

皮膚など体のどこかで何らかの刺激が加わると、その刺激は電気信号となり脳に伝わります。この情報により脳は「痛み」を認識します。

脳は痛みに関して、「アクセル(痛みの信号を伝える)」と「ブレーキ(痛みの信号を抑える)」の2つの機能を備えています。しかし、何らかの原因でこの機能に障害が生じると問題がおきはじめます。

車で例えるなら、アクセルを踏み込みすぎているまたはブレーキがききにくいという困った状態です。この暴走状態では、本来では痛みを感じないくらいの小さな刺激でも強い痛みを感じることがあります。

体のどこかに痛みを感じたら、その場所に問題があるのではないかと考えるのではないでしょうか?しかし線維筋痛症の場合、問題は「痛む場所」ではなく「痛みを感じる過程」において生じているので、痛む場所を調べても痛みの原因が見つからないのです。

このような脳の機能障害は、以下のようなものがきっかけとなり生じやすいと考えられています。

  • 遺伝の影響
  • 身体的・精神的ストレス
  • 怪我・事故・手術・病気など体へのダメージ

4.線維筋痛症の治療

線維筋痛症の治療には、確立された方法がまだありません。

しかし、強い痛みや他の症状により日常生活に支障が生じてしまうケースが少なくありません。

そのため、お困りの症状を和らげる対処療法が中心となります。

(1)薬物療法

脳の痛みに関する情報処理が円滑になるような薬剤を処方します。

  • アクセルがききすぎている→興奮を抑える薬
  • ブレーキがききにくい→働きを強める薬

その他、うつ状態でお困りの方には抗うつ薬を、眠れなくてお困りの方には睡眠導入剤など、お困りの症状にあわせた薬が処方されます。

(2)運動療法

運動することで筋肉の緊張を取り、痛みを和らげます。体に心地よい負荷を与えることで、良い睡眠にも繋がります。

(3)認知行動療法

自分の物事の受け取り方や考え方のパターンを理解して、ストレスに上手に対応できる状態を作れるように訓練します。

(4)心理療法

線維筋痛症では、ストレスが症状を悪化させてしまう大きな要因と考えられています。ストレスが和らぐようにカウンセリングなどでアプローチしていきます。

線維筋痛症は自律神経のバランスの乱れを大きく引き起こします。このため、自律神経失調症の症状が出やすくなります。自律神経のバランスを戻すための治療も効果的です。

線維筋痛症は、長期の治療が必要になるかもしれない病気です。早期に発見して治療を始めることにより、線維筋痛症の症状が改善する事が多くあります。線維筋痛症は、しっかりと治療をすれば良くなる病気です。どうぞあきらめないでください。

パーキンソン病の症状 振戦(しんせん)

パーキンソン病は、脳内のドパミンという神経伝達物質が不足することで起こる神経変性疾患です。50代以降に発症することが多く、全国で15万~18万人、すなわち1,000人に1人の方がパーキンソン病でお困りになっています。

パーキンソン病は、大きく運動症状と非運動症状とに分けられますが、さまざまな症状が現れます。その中でも体のふるえは代表的な運動症状で、「振戦(しんせん)」と呼ばれます。振戦はパーキンソン病の最初に見られることの多い症状です。

自分の意志に反して体がふるえるのは、不快でもありますし、仕事などで細かい作業がしにくくなる可能性もあります。

パーキンソン病は急激に症状が現れるものではないので、初期段階では気づきにくく、軽いふるえがあっても、一次的なものだと思われることがあるかもしれません。しかし、パーキンソン病は放置しておくと、徐々に進行していきます。

「振戦」はパーキンソン病以外でも現れる症状なので、まずは鑑別が必要です。パーキンソン病と診断されたら、すぐに治療を開始しましょう。

パーキンソン病の治療には薬物治療や手術、リハビリがあります。パーキンソン病は早期に治療を開始すれば、進行を遅らせ、症状を改善することができます。

パーキンソン病の症状「振戦」を治すためには、パーキンソン病の症状「振戦」の特徴・治療について知ることが大切です。このページでは、パーキンソン病の症状「振戦」を治したい方のために、パーキンソン病の症状「振戦」の特徴・治療について詳しく説明しております。

1.パーキンソン病とは

身体のふるえを振戦(しんせん)と言い、パーキンソン病でよく見られる症状ですが、他の疾患や薬物・毒物によっても振戦の症状が現れることがあります。

似たような症状でも原因によって治療法が異なります。

そのため、パーキンソン病による振戦なのか、他の原因による振戦なのかを鑑別しなければなりません。鑑別するためには、パーキンソン病とはどのような病気なのかを知っておくことが必要です。

パーキンソン病とは、ドパミンという神経伝達物質の分泌量が減少してしまうことによって起こる、神経変性疾患です。神経変性疾患ではパーキンソン病がアルツハイマー病に次いで多いと言われています。

何らかの原因により中脳の黒質という神経細胞が減少すると、そこで作られるドパミンの分泌量が減少します。ドパミンは体の動きや意欲、ホルモンなどを調節する神経伝達物質であるため、ドパミンの分泌量が減少すると運動機能に障害が生じます。

パーキンソン病の症状は、運動症状と非運動症状に分けられます。「振戦」は運動症状の一つでパーキンソン病の代表的な症状です。

(1)運動症状

  • 安静時振戦:体を動かしていないときにふるえる
  • 筋固縮(きんこしゅく):筋肉がこわばる
  • 寡動(かどう)・無動:動作がゆっくりになったり、動かしにくくなったりする
  • 姿勢反射障害:バランスが取りにくくなり、転びやすくなる

(2)非運動症状

  • 便秘
  • 排尿障害
  • 起立性低血圧
  • 睡眠障害
  • うつ症状
  • 痛み
  • 倦怠感

パーキンソン病であるかを診断するための基準として次のようなものがあります。

  • パーキンソン病に特徴的な症状(パーキンソニズム)が見られる
  • 脳のCTやMRIで他の疾患が認められない
  • パーキンソニズムを起こす薬物・毒物の摂取がない
  • 抗パーキンソン病薬を使用することで症状の改善が見られる
  • ゆっくりと進行する

パーキンソン病はゆっくりと進行するため、症状が急に現れた場合は、パーキンソン病ではなく他の疾患の可能性が高いと考えられます。パーキンソン病と似た症状があっても、パーキンソン病と診断されない場合、パーキンソン症候群と呼ばれます。

2.パーキンソン病の症状「振戦」の特徴

パーキンソン病の症状「振戦」は、身体のふるえのことでパーキンソン病の代表的な運動症状の一つです。

振戦は他の原因によっても起こり得る症状なので、パーキンソン病によるものなのか、それ以外の原因によるものなのかを鑑別しなければなりません。

振戦の原因となる病気を鑑別するためには、パーキンソン病の症状としての振戦の特徴を知っておくことが必要です。振戦の症状はパーキンソン病の初期に現れることが多く、パーキンソン病の6割以上に見られるということです。

(1)振戦が現れる部位

パーキンソン病の症状である振戦は、手や足、頭、唇などに現れます。

(2)安静時に現れる

パーキンソン病における振戦の症状は何もしていない安静時に起こります。動き始めると症状が治まることが多いのですが、体を動かすことができない場面ではふるえを抑えることが難しく、緊張すると症状が強くなる傾向があります。症状が進行すると、体を動かしているときにも振戦が見られることがあります。

(3)左右非対称に現れる

パーキンソン病の症状「振戦」は、左右非対称に現れることが多いのですが、症状が進行すると、両側に現れるようになります。

パーキンソン病の症状として「振戦」が主症状である場合は、進行が遅いことが多く、他の症状も現れると進行が速まるようです。

3.パーキンソン病の症状の治療

パーキンソン病はゆっくりと進行していきますが、治療をすることで進行を抑えることができます。そのため、早い段階で治療を開始することが大切です。パーキンソン病の治療には、薬物治療、リハビリ、外科治療があります。

(1)薬物治療

①ドーパミンを補う

脳内でドパミンに変化することで不足しているドパミンを補います。速効性があり、治療効果が高いため、パーキンソン病の治療で使われる代表的な薬です。

②ドーパミンを持続させる

ドパミンに似た作用があります。持続時間が長く、1回の服用・貼付でほぼ1日効果が続きます。症状が軽い段階では、併用で治療を行います。

③ドーパミンの減少を防ぐ

パーキンソン病では、ドパミンが減少することにより、相対的にアセチルコリンという神経の興奮伝達物質が多くなっています。アセチルコリンの働きを抑えることで、振戦の症状を抑える効果があります。

(2)リハビリ

パーキンソン病と診断されたら、リハビリを行うことがとても大切です。主症状が運動症状である場合は、リハビリが治療の中心となります。パーキンソン病では体が動かしにくくなりますが、動かないでいると筋肉も衰え、症状が進行します。

症状に合わせた新しいトレーニングがいろいろと開発されてきています。体を動かすことで運動症状の改善だけでなく、気分転換にもなり、生活の質も向上します。有酸素運動ストレッチなど、無理のない範囲で行いましょう。

(3)外科治療

薬物治療が長期化すると、ウェアリング・オフ現象(L-ドパの効果が切れやすくなる)やジスキネジア(体が勝手に動いてしまう)が見られるようになってきます。これらの現象が強い場合は手術を行うこともあります。

手術する場所によって、振戦、ウェアリング・オフ現象、ジスキネジアの改善に効果があり、L-ドパの服薬量を減らすことも可能な場合があります。

パーキンソン病はゆっくりと進行する病気で、振戦は代表的な症状ですが、薬物治療やリハビリなどしっかりとした治療を行うことよって症状を改善することができます。どうぞあきらめないでください。

パーキンソン病の症状 小字症

 

パーキンソン病は、脳内のドパミンという神経伝達物質の減少によってさまざまな運動障害が起こる神経変性疾患です。神経変性疾患の中では、アルツハイマー病に次いで多い病気だと言われています。

50代以降に発症することが多く、国内では10~15万人の方がパーキンソン病でお困りになっています。1,000人に1人の割合で発症しており、パーキンソン病は珍しい病気ではありません。

パーキンソン病は運動症状と非運動症状に分類され、運動症状には「安静時振戦(しんせん)」「固縮(こしゅく)」「寡動(かどう)・無動」「姿勢反射障害」があり、これらを四大症状と言います。

パーキンソン病の症状「小字症」は「無動」に含まれます。小さい文字しか書けなかったり、書いているうちに次第に文字が小さくなったりする症状です。

小字症になると、思うような字が書けなくなったり、時間がかかりすぎたりするので、自筆を求められるような書類を書かなければならないときに困ってしまいます。

パーキンソン病はゆっくりと進行する病気ですが、きちんと治療すれば進行を遅らせ、症状を改善することができます。症状に合わせた治療法がいろいろあります。

パーキンソン病の症状「小字症」は、トレーニングするほど効果が見えやすい症状です。ぜひトレーニングをして満足できる文字が書けるようにしましょう。

パーキンソン病の症状「小字症」を治すためには、パーキンソン病の症状「小字症」の特徴・治療について知ることが大切です。このページでは、パーキンソン病の症状「小字症」を治したい方のために、パーキンソン病の症状「小字症」の特徴・治療について詳しく説明しております。

1.パーキンソン病とは

パーキンソン病とは、脳内の神経伝達物質であるドパミンの不足によって起こる神経変性疾患です。パーキンソン病にはさまざまな症状があります。

しかしパーキンソン病は、突然症状が現れるのではなく、ゆっくりと進行する病気です。そのため、初期段階では、体に少しの違和感があっても、パーキンソン病ということに気づかないこともよくあります。

パーキンソン病とよく似た症状があっても、他の疾患や薬の影響で現れていることもあり、その場合はパーキンソン症候群と呼ばれ、パーキンソン病とは区別されます。

パーキンソン病の症状は運動症状と非運動症状とに分けることができます。

(1)運動症状

  • 安静時振戦:安静時に手・足・頭・顎などがふるえる
  • 固縮:筋肉が硬くなり、動きがぎこちなくなる
  • 寡動(かどう)・無動:動作が鈍くなる
  • 姿勢反射障害:バランスを取ることが難しくなり転倒しやすくなる

これらを四大症状と言い、細かく見ていくと、歩行障害(前傾姿勢・すくみ足・突進歩行)、小字症、小声症、仮面様顔貌(かめんようがんぼう:表情が乏しく仮面のように見える)など非常に多くの症状があります。しかし、すべての症状が現れるわけではありません。

パーキンソン病は安静時振戦から起こることが多く、左右差があります。片側から症状が出始め、進行すると両側に現れることがありますが、左右で症状の程度が違います。

(2)非運動症状

  • 便秘
  • 排尿障害
  • 起立性低血圧
  • 睡眠障害
  • うつ症状
  • 嗅覚障害
  • 体の痛み

パーキンソン病は運動機能に障害が現れ、体を動かしにくくなる上に精神症状なども出てくるため、運動や外出を控えがちになりますが、そうすると筋肉が衰え、ますます体が動かないようになる悪循環に陥ります。

パーキンソン病は、同じ動作でも日によって、あるいは時間によってできたりできなかったりすることがあります。昨日できたことが今日はできない、午前中はできていたことが午後はできない場合があるということです。これをon-off現象と言います。

本人は真剣に取り組んでいるのに、パーキンソン病のことを周囲が理解していないと、スムーズに動けないことを不真面目だと勘違いされることもあります。パーキンソン病の症状のことを周囲に伝えておくことも大切です。

パーキンソン病の症状を改善するためには、運動などのリハビリが大切です。周囲にも理解していただき、できるだけ体を動かすようにしましょう。

2.パーキンソン病の症状「小字症」の特徴

パーキンソン病の症状の一つに「小字症」があります。これは動き始めるのに時間がかかり動作自体が遅くなる「無動」に属します。

パーキンソン病は安静時振戦や固縮から始まり、小字症を含む無動はある程度の期間を経て現れるようになります。小字症はパーキンソン病でお困りの方の1015%に現れると言われています。

パーキンソン病の小字症の特徴として

  • 字を書くスピードが遅くなる
  • 文字が小さくなる
  • 筆圧が弱い

などがあります。

パーキンソン病の小字症には二つのタイプがあります。

  • 最初は普通の大きさの文字が書けるが、次第に小さくなるタイプ
  • 最初から小さい文字しか書けないタイプ

文字を書く動作は、指先を使う細かい作業で、書き続けるには力も必要です。パーキンソン病でお困りの方は、書いている間に脱力するようです。大きさが小さいだけでなく、力のない字で、以前のようにうまく書くことができなくなったと自覚される方もいらっしゃいます。

最近はパソコンなどを使って文字を書くこともできますが、自筆を要求される場合もあります。パーキンソン病の小字症は文字を書くトレーニングで改善することができます。

3.パーキンソン病の症状「小字症」の治療

パーキンソン病の治療には、薬物治療、リハビリ、外科治療があります。

パーキンソン病の症状「小字症」の治療にはリハビリが必要です。パーキンソン病のリハビリは薬が効いて体が動かしやすいときに行うのが基本で、筋肉や関節を柔らかくするストレッチなどをします。小字症ではそれらに加えて、文字を書く練習をします。

(1)効果的な文字の練習

原稿用紙や方眼ノートなどマス目のある紙に文字を書く練習をします。マス目からはみ出さないよう、一定の大きさを保つよう意識して書きます。一文字を書くことから始め、慣れてきたら文章を書く練習をします。

(2)「CALLIROBICS」という書字訓練プログラム

CALLIROBICSは、アメリカで効果があったと紹介された書字訓練プログラムです。音楽に合わせて、横方向に連続模様を描いたりアルファベットを書いたりするプログラムです。パーキンソン病では、リズムに合わせると治療効果が得られると言われています。

このプログラムを、日本でもひらがなと漢字を縦書き・横書きで練習する方法が検討されています。ラインが引いてある紙に、詩や俳句などを音楽に合わせて書いていきます。

1日10分の練習を1ヶ月以上続け、プログラム前後の文字の大きさと筆圧を比較すると、一定の効果が見られたという報告があります。プログラムに参加した方からは、疲労感もあったが音楽に合わせて練習したので、楽しくできたという声があったということです。

楽しく練習できるということは、効果が期待できますし、精神状態の安定にもつながります。

パーキンソン病の症状「小字症」は、リハビリで訓練することで改善することができます。小字症の症状は大変つらいものですが、しっかりと治療することが大切です。どうぞあきらめないでください。

パーキンソン病の症状 固縮

 

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質であるドパミンの減少によって起こる神経変性疾患です。50代以降に発症することが多いのですが、1,000人に1人と特に珍しい病気ではありません。

パーキンソン病は、運動症状と非運動症状に分類されますが。運動症状である「安静時振戦(しんせん)」「固縮(こしゅく)」「寡動(かどう)・無動」「姿勢反射障害」は四大症状と言われます。

このうち「固縮」は、筋肉が硬くこわばった感じになる症状で、日常生活の何気ない動作がスムーズにできなくなります。パーキンソン病のこのような症状は、放置しておくと悪化することがあります。

パーキンソン病は、きちんと治療をすれば症状を改善することができます。パーキンソン病のためのリハビリや薬物治療があります。

パーキンソン病の症状「固縮」を治すためには、パーキンソン病の症状「固縮」の特徴・治療について知ることが大切です。このページでは、パーキンソン病の症状「固縮」を治したい方のために、パーキンソン病の症状「固縮」の特徴・治療について詳しく説明しております。

1.パーキンソン病とは

パーキンソン病とは、中脳の黒質と呼ばれる部分で作られる神経伝達物質ドパミンが減少することによって、さまざまな症状が出てくる神経変性疾患です。ドパミンが正常の20%より少なくなると発症すると言われています。

パーキンソン病は急激に症状が現れるのではなく、ゆっくりと進行する病気です。そのため、初期では症状を自覚しにくく、パーキンソン病であることに気づかないことがあります。

パーキンソン病は早い段階で治療をすることが大切です。少しでも体の動きに違和感があれば、検査を受けて、パーキンソン病であるか、他の原因による症状なのかを確認しましょう。

パーキンソン病の症状は大きく運動症状と非運動症状とに分けることができます。さまざまな症状がありますが、一人の方にすべての症状が現れるわけではありません。

(1)運動症状

  • 安静時振戦:安静時の手・足・頭・顎のふるえ
  • 固縮:筋肉が硬くなりこわばる
  • 寡動・無動:動作がゆっくりになったり、体が動かしにくくなったりする
  • 姿勢反射障害:バランスを取りにくくなり、転びやすくなる

(2)非運動症状

  • 便秘
  • 排尿障害
  • 起立性低血圧
  • 睡眠障害
  • うつ症状
  • 嗅覚障害
  • 体の痛み

パーキンソン病の症状は多岐にわたり、他の病気や薬の影響などで似たような症状(パーキンソン症候群)が見られることもあるため、判断しにくいこともあります。原因によって治療法も異なりますので、まずはパーキンソン病であるかを鑑別することが大切です。

パーキンソン病は症状の現れ方に個人差があり、経過年数によっても症状が異なってきます。バランスを崩しやすく転びやすいなど危険性のある症状や、他人にはわかりにくい症状もあるため、ご自身の症状をきちんと把握し、周囲にも理解していただきましょう。

2.パーキンソン病の症状「固縮」の特徴

パーキンソン病の運動症状の一つとして「固縮」という症状があります。固縮とは、筋肉が硬くこわばった感じになることです。そのため、動きがぎこちなくなります。

関節の可動範囲が狭まり、動きが小さくなるため筋力が低下します。ものを飲み込んだり、声を出したりすることも難しくなってきます。

パーキンソン病の症状「固縮」は、他者が腕を持って肘を曲げ伸ばしすると、カクンカクンと引っかかるような抵抗を感じます。ご本人は気づきにくいのですが、これを「歯車様固縮(はぐるまようこしゅく)」と言います。抵抗は強くなったり弱くなったりします。

一定の抵抗感が持続する状態を「鉛管様固縮(えんかんようこしゅく)」と言います。

固縮はパーキンソン病の特徴的な症状であり、他の病気との鑑別の際に重要な所見となります。左右差があります。

固縮の症状が現れると、体が動かしにくくなります。また、パーキンソン病の症状は日内変動もあり、同じ動きができたりできなかったりすることがあります。周囲の方がパーキンソン病に理解がない場合、できない理由がわからず、怠けているように見られる可能性もあります。

ものごとに真剣に取り組んでいるのに、うまく動けない、他人に理解してもらえないとなると、もどかしさを感じることも多いでしょう。

そのことによって、動くことが億劫になったり、外に出なくなったりすると、筋肉が衰え、ますます動きにくくなり、日常生活に影響が出てきます。周囲の方に病気のことを伝えて理解していただき、なるべく体を動かすようにしましょう。そのことがリハビリにもなります。

3.パーキンソン病の治療

パーキンソン病の治療は、薬物治療、リハビリ、外科治療があります。なるべく早い段階で治療を始めることが大切です。

パーキンソン病の治療を行うには、まずパーキンソン病であることの確定が必要です。脳のCTやMRI、血液検査により、他の病気や薬の影響で現れたパーキンソン症候群ではないことを確認し、抗パーキンソン病薬で症状の改善が見られれば、パーキンソン病と診断されます。

(1)薬物治療

①ドーパミンを補う

パーキンソン病の薬物治療として使用される代表的な薬で、不足しているドパミンを補う働きがあります。固縮や振戦などを改善する効果があり、速効性があります。

②ドーパミンを持続させる

ドパミンに似た作用をします。持続性があります。1回の服用で1日、同程度の効果が続きます。

③ドーパミンの減少を防ぐ

ドパミンの減少によって、神経伝達物質であるアセチルコリンの働きが相対的に強くなり、興奮しやすくなります。抗コリン薬でアセチルコリンの働きを抑え、バランスを整えます。

薬物治療は治療効果が高いのですが、吐き気や食欲低下、頭痛、便秘、排尿障害などの副作用も見られます。

(2)リハビリ

パーキンソン病でお困りの方は、体が動かしにくい上、意欲の低下なども見られるため、運動不足になりがちですが、パーキンソン病の治療においてリハビリはとても大切です。薬が効いて体が動かしやすいときにリハビリを行いましょう。

筋肉や関節を柔らかくしてスムーズな動きができるよう、運動を取り入れます。顔、首、手足など症状の気になる部分の運動や立って行う運動、座って行う運動、横になった状態で行う運動などがあります。無理をせず徐々に運動量を増やしていきましょう。

固縮が起こると、日常生活の何気ない動作である、着替えや食事などにも影響が現れ、スムーズに行えなくなります。これらの動作も毎日のリハビリに取り入れ、動作しやすい工夫をすることも大切です。

(3)外科治療

パーキンソン病の症状「固縮」は、筋肉の緊張が強くなり、スムーズな動きが難しくなる症状です。しかし、リハビリや治療を行うことで症状を改善することができます。どうぞあきらめないでください。

アトピー性皮膚炎を治すために

アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が長期間続く皮膚疾患です。最近はアトピー性皮膚炎を発症する方が増加傾向にあり、20歳以下の有病率は10人に1人と言われています。

アトピー性皮膚炎は、家族性があり体質が関係していると言われています。発症しやすい体質に環境や刺激物質などが関与し、アトピー性皮膚炎を発症すると考えられています。

アトピー性皮膚炎は、よくなったり悪くなったりするため、途中で治療をやめてしまう方もいらっしゃいます。しかし、治療の中断は症状の悪化や感染症・合併症の発症につながる可能性があります。

アトピー性皮膚炎は根気よく治療を続ける必要がありますが、症状が治まってくればスキンケアだけで過ごすこともできるようになります。

アトピー性皮膚炎を治すためには、アトピー性皮膚炎の症状・原因・治療について知ることが大切です。このページでは、アトピー性皮膚炎を治したい方のために、アトピー性皮膚炎の症状・原因・治療について詳しく説明しております。

1.アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹がよくなったり悪くなったりの状態を繰り返す、慢性の皮膚疾患です。

かゆみのある部分をかくと皮膚に傷ができて痛みも出てきますし、皮膚のバリア機能が低下し、さらに症状が悪化しやすくなります。

アトピー性皮膚炎を発症する方の多くはアトピー素因(アレルギーを起こしやすい要素)を持っています。親や祖父母にアトピー性皮膚炎があると、その子どもも発症しやすいと言われています。

アトピー性皮膚炎がある方は気管支喘息(ぜんそく)やアレルギー性鼻炎なども発症しやすく、このような状態はアレルギーマーチと呼ばれます。

アトピー性皮膚炎は乳児期に発症することが多く、成人になるにつれて改善する傾向がありますが、最近では大人になってから発症したり再発したりする人が増えてきています。

アトピー性皮膚炎は肌の乾燥によるバリア機能の低下も原因の一つですが、高温多湿もまた症状を悪化させます。かゆみがつらい病気です。

2.アトピー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎の症状としては、強いかゆみのある湿疹が左右対称に現れます。アトピー性皮膚炎の症状は年齢によって好発部位があります。

乳児では頭や顔、幼小児期では首や肘・膝の裏、思春期以降は上半身に出やすい傾向があります。

乳児では2ヶ月以上、それ以降では6ヶ月以上、かゆみのある湿疹が続くとアトピー性皮膚炎と診断されます。

アトピー性皮膚炎の症状は、カサカサ、ゴワゴワ、ジクジクといったさまざまな状態があり、「皮疹(ひしん)の重症度」が治療の際の重要な判断材料となります。皮疹の重症度は「軽微」「軽症」「中等症」「重症」の4段階があります。

アトピー性皮膚炎の症状は、よくなったり悪くなったりの状態を繰り返し、季節によっても症状の現れ方が違います。寒く乾燥した季節には、耳の端や耳のつけ根が切れたり、暑く湿気が多い季節には、湿疹が赤く腫れ上がったりすることがあります。

アトピー性皮膚炎は強いかゆみがあるため、かきすぎて傷ができ、化膿したりカサブタができたりします。その傷から、とびひやカポジ水痘様発疹症(すいとうようほっしんしょう)、水いぼなどの感染症を引き起こすことがあります。

また目の周辺に湿疹ができると、こすったりかいたりして、その結果、網膜剥離(もうまくはくり)や白内障など、目の合併症を引き起こすことがあります。

3.アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は、アトピー素因、皮膚のバリア機能低下、環境、食物、ストレスなどが考えられ、それらが組み合わさって発症していると言われています。

1)アトピー素因

アレルギーを起こしやすい体質のことです。親族に喘息(ぜんそく)やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎を発症したことのある人がいると、アトピー性皮膚炎を発症しやすいようです。

2)皮膚のバリア機能低下

皮膚が乾燥しているとバリア機能が低下し、アレルゲンが皮膚に侵入しやすくなり、これを排除するために免疫の過剰反応、つまりアレルギーが起こります。

3)環境

温度・湿度、ダニ・ホコリなどのハウスダスト、大気汚染・スキンケア化粧品・シャンプー・石けん・洗剤などによる化学的刺激、繰り返しかくことによる物理的刺激などがあります。

4)食物

子どもは食物が原因となることが多いと言われています。

5)ストレス

ストレスがホルモン分泌を促し、アレルギーを起こしやすくしているという研究結果があります。一方で、かゆいわけではないのにストレス発散のためにかいてひどい湿疹になっているという報告もあります。

4.アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎の治療を開始するにはまず、検査により湿疹がアトピー性皮膚炎によるものかを確認します。

検査には血液検査、アレルゲンの検査、皮膚テストなどがあります。

アトピー性皮膚炎の治療は「薬物治療」「悪化要因の除去」「スキンケア」の3つを基本として行います。

1)薬物治療

アトピー性皮膚炎の治療として行われる薬物治療には次のようなものを使用します。

  • 外用薬:炎症とかゆみを抑えるステロイド薬、副腎皮質ホルモンを含まない免疫抑制剤
  • 内服薬:かゆみを抑える抗ヒスタミン薬

アトピー性皮膚炎の治療として使われる中心的な薬はステロイド薬で、症状の程度や使用箇所によって、薬の種類が異なります。

ステロイド薬を長期間使うことに対する不安から、途中で使用をやめてしまう方もいますが、症状の悪化につながりますので、決められた期間使用しましょう。ステロイド薬は正しく使用すれば安全で炎症を早く抑える効果があります。

内服薬は、かゆみを抑える作用があるため、皮膚をかいて状態を悪化させることを防ぐ役割を果たします。

2)悪化要因の除去

アトピー性皮膚炎を起こしている原因や、悪化させている要因となるものを取り除きます。

  • こまめに部屋の掃除をしてハウスダストを減らす
  • 衣類は化学繊維のものではなく綿素材を選ぶ
  • 刺激物質に触れない
  • 石けん・シャンプーなどは低刺激・無香料のものを使用する
  • 趣味などでストレスを解消する
  • なるべく汗をかかないようにする

3)スキンケア

アトピー性皮膚炎の方は肌が乾燥して皮膚のバリア機能が低下しているので、保湿を心がけます。肌を清潔に保ち、保湿クリームなどで12回ほどケアします。薬物治療とともにスキンケアを行うことが、アトピー性皮膚炎の治療にはとても大切です。

4)その他生活上の注意点

  • 皮膚をかきむしらないように爪を短くする
  • 規則正しい生活を心がける
  • 十分な睡眠をとる
  • 栄養バランスのとれた食事をとる
  • 部屋の温度・湿度調整をする
  • 目の合併症を起こしていないか定期的に検査する

アトピー性皮膚炎は、かゆみがつらい慢性の病気です。しかし、薬物治療で炎症やかゆみを抑えたり、保湿でバリア機能を向上させたりすることができます。アトピー性皮膚炎は原因を見つけ、適切な治療を行えば改善する病気です。どうぞあきらめないでください。